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IoT

スマートリモコンの価格破壊。eRemote(RM mini)なら1300円で家電をSiriで操作できる

2017/02/04

WiFi対応学習リモコンが欲しくなった。

やりたいことはシンプル。

  • Homekit(Siriの音声認識)で家電をコントロールしたい
  • 室温や時間などに応じてIFFT経由でエアコンを自動制御したい
  • Alexa(Amazon echo)でも制御したい
  • Google Homeにも対応しときたい

こういう未来のスマートハウスを実現できるIoTガジェット、いわゆるスマートリモコンが欲しくなり、いろいろ調べてみた。

結論からいうと「Broadlink社 RM mini 3」がおすすめ


Gearbestで送料込13ドル程度で購入可能。

RM mini 3は「eRemote mini」という商品名で日本でも販売されている。輸入代理店のLink Japan社のマージンでだいぶ割高になっている。並行輸入版との違いは後述。

というわけでWiFi対応学習リモコンでエアコン・テレビなど家電を自由自在に制御する方法を解説。それとeRemote miniのレビューも。

正攻法

WiFi対応した学習リモコンというジャンルは似たような製品がたくさんあるが、じつは音声認識に正式対応した製品は非常に少ない

まだまだマイナーゆえ「リモコンのくせに高杉ワロタ」というのが現状。

homekitならIRkit

Homekitに対応した最初の赤外線リモコンといえばIRkit。約8000円。

温度計や人感センサーを追加した後継製品「Nature Remo」も2017年2月ごろから1万円前後で発売予定。

homekitはAppleが推奨する家電の管理システム。homekitに対応した機器はiOS(iPhone等)から制御できるのが特徴。

音声認識エージェントSiriでも操作可能。AppleTVがあれば外出先からリモートコントロールも可能。

こりゃすごい!と思うが、まだ対応機器が少ないことがネック。
MFi認証でよほど金がかかるだろうか。

Alexaならharmony hub

日本でも近日発売の噂があるAmazon Echo(アマゾン・エコー)の音声認識サービス「Alexa(アレクサ)」に対応している学習リモコンはLogitechのHarmony Hub。

買って置くだけで家電をボイスコントロールできるのが魅力だが、日本未発売なので「今は英語のみ対応」、「クソ高い並行輸入品しかない」のが欠点。


Harmony Home Hubは米国で100ドルだが、日本だと3万円。

電子工作は種類豊富

電子工作に足を踏み入れれば、Raspberry PiやArduinoと赤外線トランシーバー基板を組み合わせるソリューションも可能。

ブログ記事を調べてみると、大宮技研のirMagicianというキットとRaspberry Piの組み合せが人気。

IrMagicianの特徴は以下の通り。

  • 3000~4000円程度で店頭や通販で入手しやすい
  • 640byteのメモリで、エアコンのリモコンなど長いコードも学習できる
  • ほとんどのOSに対応、しかもオープンソース

irMagician – 高機能/低価格赤外線リモコン | 大宮技研 合同会社

RM mini 3はGearbestで送料込13ドル!

「たかがリモコンに1万出すのはちょっとな・・・」
と二の足を踏んでいたところにirMagicianの自作キットは魅力的に思えた。

しかし完成品で送料込13ドルの激安リモコンキット「RM mini 3」(通称:blackbean, 黒豆)を見つけてしまった。


Gearbestで送料込12~13ドルくらい

電子工作する楽しさも捨てがたいが、完成品の手軽さ激安特価に負けて中華ガジェットの海外通販サイトGearbestでポチってみた。安いは正義。

ちかごろの中華ガジェットは価格破壊が止まりませんな。

eremote miniとRM mini 3の違い

Broadlink社のRM mini3は、日本の輸入代理店Link Japan社が「eRemote mini」という商品名で販売されている。

RM mini3とeRemote miniの違いを比較すると以下の通り。

  • eRemote miniは技適マークを取得済み
  • 外観が黒から白になった
  • Link Japanのクラウドサービスが利用できる
  • 部品は基本的に同じ
  • RM miniは約2000円、eRemote miniは約7000円

正式なプレスリリースはないがブログやレビューサイトによると、リンクジャパン社は海外版RM miniやRM proは日本では使えないように規制する方針だという。

一見、ぎょぎょっと驚くニュースだが、RM miniは自宅内で使うものだから、そこまで影響はない・・・っぽい

もともとRMシリーズやeRemoteシリーズは外出先からエアコンをコントロールできるようにクラウドサービスが提供されている。

日本では代理店のLink Japanがクラウドサーバを設置しているが、並行輸入品はアクセス制限をかける、というのが規制の正体。

LAN内にいるときはクラウドサーバを経由しないので、外出先から自宅にVPN接続してからアプリを立ち上げれば規制回避できる。

そのあたりの手間を考えて、並行輸入か国内版かを選べばよいだろう。

ちなみにeRemoteのクラウドは定番のAmazon AWSだという。初期のレビューに散見された「レスポンスが遅い」という不満は心配しなくてよさそう。しかし、月額支払のレンタルサーバだと、いつサービス終了するか分からないのが不安として残りますわな。

リンクジャパンの販売戦略

「エスキモーに氷を売る」という例えがあるが、リンクジャパン社のeRemoteシリーズの販売戦略はかなりエグい

中華ガジェットの宿命として、輸入代理店が正規ルートで汗を流して市場開拓しても、市場が伸びてくるとタオバオやGearbestで仕入れた並行輸入品がAmazonに出品されて、注文を根こそぎ奪われるレッドオーシャン。

せいぜい技適やサポートの違いくらいしか差別化アピールできるところがないため、結局は価格勝負に追い込まれる。そんなわけで中華ガジェットの輸入代理店は儲かりづらいビジネスだった。

リンクジャパン社は日本の学習リモコンが部品コスト以上に割高なところに目をつけ、BroadLinkという中国の家電ベンチャーを口説き落とした

そしてサポートから一歩踏み込み、「並行輸入品は日本国内で使えない」とブログやアマゾンのレビューでプロモーション(宣伝工作)を行った。

実際に並行輸入品はクラウドサーバへのアクセスを禁止し、口コミの拡散も図った。

IRkitなど先行製品よりお得感のある価格設定にし、一方で並行輸入品の参入を阻止することに成功している。

AmazonでRM miniやRM proも登録されているが、レビューやランキングからまったく売れている気配がない

そして正規代理店が避けて通れない技適マークの取得は話題のクラウドファンディング「makuake」の活用で乗り越えた。

スマホで全家電をコントロール!外からも可能「eRemote mini」 | クラウドファンディング - Makuake(マクアケ)
クラウドファンディング当時のプロジェクト

流行りのクラウドファンディングの神通力資金調達という名の予約先行発売を集め、その資金で技適マークを取得してから、出荷開始するという、現代のわらしべ長者

マーケティングのベストプラクティスだと思うが、そろそろ値段を下げて欲しいところ。

「これがうちの戦略です」と言えば聞こえはいいが、「アコギな商売してまんなぁ」という感じもしてくる。

正攻法

温度センサー内蔵のeRemote RJ–3(RM pro)

初代eRemoteがRJ–3(RM pro)。

温度センサーを内蔵している。エアコンが設定されたか確認したり、温度に応じて室温を自動制御したり、これ1台で完結できるのが魅力。

ただし待機時消費電力が多かったというレビューもあった。それと温度センサーが本体の熱の影響で高めに表示される傾向もある。

今から買うならeRemote miniがおすすめ。

小型化したeRemote mini(RM mini)

eRemote miniは赤外線の学習リモコンのみに機能を絞り、小型化・低消費電力化・低価格化したeRemote(イーリモート)の廉価版。

センサーハブのeSensor

温度・湿度・照度・音・空気質(ホコリ)の5つのセンサーを搭載したのがeSensor(イーセンサー)。

BroadlinkのアプリでeRemoteと連携できる機能がウリ。だけどRaspberry Piとサードパーティソフトを使うならeSensorでなくても連携可能

温度センサーを追加するならCO2濃度も計測できる、高機能で洗練されたデザインのnetatmoがおすすめ。

電源管理のePlug


コンセントの電源オン・オフをスイッチできるスマートプラグ「ePlug」。

これまでBroadlinkのアプリでeRemoteと連携できるのが売り。

お手軽に連携できるのは便利だが、IFTTTで連携するなら安定動作に定評があるBelkinのWemoがオススメ。

eRemoteの機能

eRemoteの操作はすべてスマホのアプリからコントロールできる。

もちろんAndroid/iOS両対応。使わなくなったiPhoneを万能リモコンとして使うこともできる。

eremote

アプリの使いやすさは合格点。

目覚ましかわりに起床時に電気をつけるタイマー予約、エアコンの温度を制御する「おやすみシーン」、フリックなどタッチスクリーンのジェスチャー操作で家電制御など、わりと珍しい機能も搭載されている。

ただしIFTTT機能には要注意。

おなじみのIFTTT.comが使えると思わせて、実際はBroadlink社の製品間だけで使える連携機能。

ということで、あまり使いみちがないが心配無用。

Raspberry Piと組み合せることでeRemoteの真価が発揮される。サードパーティのソフトを使えば、本物のIFTTT機能はもちろんのこと、homekitやAlexaと連携して自由自在に照明や家電、エアコンの温度をコントロールできる最強デバイスに進化するのだ!

サードパーティソフトで劇的進化

eRemoteのAPIは公開されていないが、パケットキャプチャして分析することができる。wiresharkでパケットキャプチャする力技も可能だが、有志が開発した以下のソフトをRaspberry Pieなどにインストールすると、eRemoteを制御できるようになる。

  • OpenHABもしくはDomoticz
    • ホーム・オートメーション用アプリケーションサーバ。HomekitやAlexaとの橋渡し(ブリッジ)する役割。Siriだけならhomebridgeなどお好きに。
  • PythonからeRemoteを制御するソフト
    • RM proとRM miniでは仕様が異なる。RM-Bridgeなど環境にあわせて試行錯誤は必要。

このへんは気が向いたら、もう少し細かく書くつもり。

HomebridgeとWiresharkでAPI非公開の学習リモコンをHomeKit (Siri) 対応してみた - Qiita
Wiresharkでパケットキャプチャした例

Broadlink Black Bean (RM 3 Mini) IR Controller - Integration in OpenHAB - Hardware / Home Automation - openHAB Community
海外のフォーラムで話題に。

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