【比較レビュー】TEC.BEAN 4K T3を買う間に確認するポイント

１万円台の廉価な中華アクションカム、TEC.BEAN 4K T3のレビューです。
サンプルを提供してもらいました。

TEC.BEAN 4K T3 は、Novatek NT96660チップセットとソニー製イメージセンサ（IMX078）という廉価アクションカムの鉄板構成です。
「GoPro並の高画質！」と言われることもある定評ある構成ですが、
その実力をSony HDR-AS300と比較して検証してみました。

特徴

TEC.BEAN 4K T3の特徴をざっとまとめます。

SoCはNovatek 96660

台湾Novatek社 NT96660チップセットは、SJCAMなどコスパ重視の中華アクションカムで使われる定番部品です。
洋服で例えると、GoProシリーズで使われていた米国 Ambarella社がビームスで、Novatekはユニクロみたいな存在です。

NT96660チップセットを採用したカメラなら、2012年発売のGoPro HD HERO3（Ambarella A7）と同じくらいの性能が期待できます。

イメージセンサーはソニー IMX078

ソニーのIMX078も、中華アクションカムの鉄板部品です。
SJCAMのSH5000X Eliteでも使われている、わりとお高めなイメージセンサーです。

３軸ジャイロ電子式手ぶれ補正

ジャイロセンサーと組み合わせた電子式手ぶれ補正を搭載しています。
手持ち撮影時の振動をかなり効果的に抑えてくれます。
同時に画質のシャープさが１段階下がってしまうデメリットもあります。
移動する時は手ぶれ補正オン、固定して撮影するときはこの機能をオフに使い分けるのがよろしいかと。

タッチスクリーン搭載

バックモニタはタッチ式です。
けっこうサクサク操作できてレスポンス良好です。
UIも工夫されています。
ビデオモードとフォトモードをフリックで切り替えできるのが便利です。

アクセサリーが充実

1000mAhのバッテリーが２個、防水ケース、充電器、GoPro互換の各種マウントが付属しています。
このセットで、たいていのシチュエーションをカバーできます。

感想

ここが良い（・∀・）ｲｲ!!

間違いなくコスパ最強です。
お値段１万円程度でNT96660＋IMX078、しかも付属品多数ですから、
Gearbestなど海外通販で個人輸入する中華アクションカム以上にお買い得です。

１万円前後で、そこそこ映るアクションカムを１台欲しいなら、TEC.BEAN 4K T3は間違いない選択です。
これ以上の性能を求めるなら、もう少し予算を増やさないと厳しいでしょう。

ここがイマイチ(´・ω・)

普段愛用しているSony HDR-AS300（実売４万円）と比べると、やはり値段相応の差があります。

特に気になったのは音質（マイク性能）とバッテリーの持ちです。
TEC.BEAN 4K T3のマイク性能は、本当におまけ程度です。
それとバッテリーの消耗も早いです。

モバイルバッテリーで充電しながら録画も可能です。
でも充電ケーブルを抜くと、バッテリー駆動に自動では切り替わらず、素直に電源が落ちてしまいます。

アクションカメラは旅先の臨場感を切り取れるのが魅力だと思います。
そういう用途だと、マイクがしょぼいのは致命的です。
TEC.BEAN 4K T3は割り切った使い方、例えばドライブレコーダーや定点観測カメラ、サブカメラ用途に向いていると言えます。

Sony HDR-AS300との比較

TEC.BEAN 4K T3 とSony HDR-AS300で撮影した写真と動画を比較してみます。
アクションカメラが苦手とする、快晴の日の夕暮れ時を撮影しました。
ダイナミックレンジが広く、空に比べて、地面が薄暗くなりつつある状況です。

静止画

予想以上に健闘しています。

明るい状況なら、とても精細感があります。
空を鮮やかにみせるためか、青のコントラストを強調する傾向があります。
また、明暗差が激しい状況は苦手で、破綻しがちです。
このあたりがNT96660の性能的限界でしょうか。

逆光の紫陽花（TEC.BEAN）

逆光の紫陽花（ソニー）

庭園１（TEC.BEAN）

庭園１（ソニー）

庭園２（TEC.BEAN）

庭園２（ソニー）

動画

一番、気になったのは音です。
マイクが音を全然拾ってくれません。
その点、ソニーはさすがで、とても臨場感があります。

画質の傾向は静止画と同様です。
TEC.BEAN 4K T3の画質は監視カメラ的な味付けです。
ノイズリダクションやコントラスト強調が効いていますが、のっぺりと塗り絵っぽく、立体感に欠けます。

TEC.BEAN 4K T3の手ぶれ補正はとても効果的です。
が、精細感が落ちるというデメリットもあります。

まとめ

とにかくコスパ最強！画質も良好です。
マイクが全然駄目なのと、バッテリー持ちが悪いことに目をつぶれるかどうか、ですね。

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