【比較レビュー】音声検索の使いやすさはmi boxが最強
TV boxやメディアプレイヤーが好物のガジェットブロガー、あるばかです。
GearbestよりXiaomiのMi Box(第3世代、US版)を提供してもらいました。
これまで使ってきたAmazon Fire TVやノーブランドAndroid TVとの比較も含めて、マニアックなところまで紹介します。
目次
ここが良い
Bluetoothリモコンの操作性は文句なし
安いAndroid TVは赤外線リモコンが一般的ですが、mi boxのリモコンはBluetooth式です。
軽さ、握りやすさ、ボタンの押し心地、操作のレスポンスなど使い勝手は文句なし。
Fire TVのリモコンとほぼ同じです。音声認識ボタンもあります。
mi boxはリモコンに音量調整ボタンがついているのも意外と便利です。
音声検索が超便利
そしてmi box最大の特徴が音声検索の使いやすさです。
Fire TVは基本的にAmazonプライムビデオ内のコンテンツしか検索できません。
キーボード代わりに音声入力を使うことはできません。
mi boxで音声検索すると、ウェブ検索、各種アプリの検索結果を一発で表示してくれます。
Fire TVの音声検索が汎用的に使えるわけです。
YoutubeやKODI、PLEXなど動画アプリを頻繁に使っているなら、めちゃくちゃ便利な機能です。
音声認識エンジンはGoogleなので認識率もばっちりです。
見やすいユーザインタフェース
さきほどの動画から分かる通り、デフォルトのAndroid TVより見やすくカスタマイズされています。
AndroidのカスタムROMが得意なXiaomiらしい工夫です。
ここがイマイチ
Amazonプライムビデオ非対応
Mi boxはAmazonプライムビデオ非対応です。
Amazonプライムビデオのほか、Google Playストアでダウンロードできないアプリがちょいちょいあります。
ニコニコ動画やdTV、ビデオパス、GYAOも駄目でした。
DAZN、Abema TVはダウンロードできました。
HDMI-CECの不具合
HDMI-CECの制御に不具合があります。
Android7.0ではHDMI-CECの不具合が修正される予定です。
mi boxを電源オンにしてもテレビ側は連動しません。
Fire TVならテレビも電源連動し、HDMI入力も自動的に切り替わります。
Fire TVになれていると、起動する度にリモコンを持ち替えるのがけっこう面倒です。
ACアダプタがコイル鳴きする
ハズレを引いたのかもしれませんが、ACアダプタがコイル鳴きします。
いわゆるモスキート音がシャーシャーとうるさいです。
iPhoneで計測してみたところ、やはり11〜20kHzの可聴帯域で盛大に鳴っています。
電源オフ(スリープ)状態でもコイル鳴きは止まりません。
人によっては聞こえない音域ですが、もしモスキート音が聞こえてしまった場合、
ACアダプタを交換するか、モスキート音が聞こえないように電源タップごとケースに入れるなどの対策が必要です。
Amlogic系SoCはUSB給電でも起動できる機種が多いのですが、mi boxはUSBからは動きませんでした。
DCプラグのサイズはEIAJ#2(外形4.0mm, ピン系1.7mm)です。
ちょうどいいACアダプタがない場合は、こういうUSB-DCプラス変換ケーブルが安くて便利です。
スペック
外観
Gearbestで買うなら「Unregistered Air Mail」は送料無料ですが、届くまで遅いです。
3週間くらいかかることもあります。
「Expedited Shipping」なら1週間くらいで届くのでおすすめです。
送料払ってもAmazonよりだいぶ安く買えます。
ハードウェア
同じ価格帯の中華ガジェットと比較するとRAMや内蔵メモリの容量が少ないです。
動画再生用途なら4kでもストレスなく使えました。
Xiaomi mi box仕様 | |
---|---|
SoC | Amlogic S905X |
CPUコア | Cortex A53, 2.0GHz x4コア |
GPUコア | Mali-450 |
RAM | 2GB |
eMMC | 8GB |
OS | Android TV 6.0 |
サイズ | 101 x 101 x 19.5 mm |
重さ | 176.5g |
インタフェースはHDMI、USB、オーディオ出力のみ。
ブートローダーがロックされているため、LibreELECなどLinux系OSのインストールはできません。
参考:
Amlogic系Android TV boxにLinuxをインストールする
消費電力
ACアダプタの定格は5.2V、2.1Aです。
実測した結果、通常動作時:2W前後、スリープ時:0〜1Wでした。
S912搭載したZ69 plusと比べると、動作時の省エネ性能が高いです。
デザイン
硯のように梨地でしっとりした質感です。
国際的なプロダクトデザイン賞を受賞しているそうなので調べてみました。
グッドデザイン賞
mi boxは本当に日本のグッドデザイン賞を受賞していました。
日本で発売していないのに不思議です。
中国市場向けでもグッドデザイン賞があると箔がつくのでしょうか。
面白いマーケティング手法です。
それでは審査員先生の格式高いコメントをみてみましょう。
Mi Boxは、洗練された形態言語、静音性、ハイテク性、優美さを特徴とするデバイスである。
その形態言語は、典型的な黒くフラットなテレビフレームや、現代のデジタル文化とよく調和する。
また、最初のセットアップ作業や、日常的なコンテンツ視聴が非常に簡単なデバイスでもある。
自分自身でも使用してみたが、開封からセットアップまでにかかった時間は5分ほどだった。
一方、既存のテレビボックスのほとんどは、セットアップ時にケーブルテレビ会社等によるアフターサービスを必要とすることが多い。
Mi Boxであれば、300元を下回るコストで、完成度の高いリモコン付きデバイスを入手できるだけでなく、インターネットに接続し、映画、音楽などの豊富なコンテンツを体験することも可能になる。
多彩なコンテンツとインターネット接続機能を提供することにより、Mi Boxは多くの旧式テレビに新たな命を吹き込み、スマートテレビとして生まれ変わらせた。
(グッドデザイン賞 該当ページより)
ちなみにグッドデザイン賞は応募総数の約3割が受賞できますが、手数料が20万円くらいかかるそうです。
Red Dot Award
ドイツのRed Dot Awardも受賞しているそうですが、ソースを見つけられませんでした。
ただXiaomiの製品が多数受賞しているのは事実です。
online-exhibition | Red Dot Award: Product Design
分解
筐体はスナップフィットで固定されています。
大型金属プレートを使った、しっかりした放熱設計です。
主要チップはノイズと放熱対策のため金属でシールドされています。
主要チップは以下。
SoC:米Amlogic S905X
RAM:台湾NANYA NT5CB256M16DP 512MBx4枚
eMMC:東芝 THGBMHG6C1LBAIL 8GB
PMIC:リコー RN5T567A
ライン出力:TI DRV632
参考:
小米盒子3S首发拆解:做工用料没得说-小米,小米盒子,拆解,-驱动之家
まとめ
色々なAndroid TVを試してきましたが、mi boxの使いやすさはピカイチです。
特に音声検索が最高です。YoutubeやPLEXを見るのが捗ります。
残念なのがAmazonプライムビデオに対応していないことです。
HDMI-CEC不具合と一緒に今後のアップデートに期待します。
この2つが解消されたらFire TV以上の名機になりそうです。