Snapdragon 835の特徴
公開日:
 更新日: 2017/10/08

最新世代のSnapdragon 835が2017年1月のCESにあわせて正式発表された。
前世代と比較してパッケージが35%小型化、25%の省エネ化など地味な性能向上もあるが、VRやセンサー関連の強化が目立つ。
全般
- 2017年前半に採用端末が発売予定。
- Samsung、LG、Xiaomi、Oppo、Vivoが採用予定との噂
 - ODG社のスマートグラス R–8、R–9が採用
 
 - 製造プロセスはSamsungの10nm FinFET LPE(Low Power Early) - 前世代(Snapdragon 82x)はSamsung 14nm FinFTE LPP(Low Power Plus)
 - CPUコアは独自IPの「Kyro 280」。2.4Ghz 4コア+1.9GHz 4コアの8コア構成
- 前世代は4コア。
 
 - OSはAndroidに加え、Windows 10をサポート。エクセル等Win32ソフトと完全互換動作が可能になった。
 - 主な用途はスマホ、タブレット、PC、VRヘッドマウント、IPカメラ(ネットにつながるカメラ)
 
VRとセンサーの強化
- VR/ARのモーショントラッキング用として3軸加速度センサと3軸ジャイロセンサを組み合わせた6軸センサーフュージョン(6DoF, 6 degrees of freedom)を搭載
 - GoogleのVRプラットフォーム「Daydream」に対応
 - DSP/GPU/ISPも前世代からパワーアップ
 - センサ類を低消費電力のまま常時オンできる「All-Ways Aware technology」を搭載
- 「OK、Google」でおなじみのGoogle Awareness APIをサポート
 
 - Hexagon 682 DSP with HVXを内蔵。特定用途の処理を高速化&省エネ化。
- Googleの機械学習ライブラリ「TensorFlow」をサポート
 - 高速画像処理用プログラミング言語「Halide」をサポート
 - 低照度撮影の映像処理を高速化する「Low Light Vision」
 
 - GPUコアはAdreno 540
- OpenGL ES 3.2, OpenCL 2.0, Vulkan, DX12をサポート
 - 4K Ultra HD Premium(HDR 10), 4K@60fps, 10bit高色域対応。外部モニタにも出力可能。
 
 - カメラ専用の画像処理プロセッサ(ISP)は「Spectra 180」
- 14bit デュアルISP
 - 最大3200万画素のシングルカメラもしくは1600万画素のデュアルカメラに対応
 - デュアルカメラ「Clear Sight」、光学ズーム、ハードウェアベースの顔認識、ハイブリットAF(レーザー方式、コントラストAF、structured light方式、像面位相差AF)に対応
 
 - GPS機能(GNSS)がパワーアップ。準天頂衛星にも対応。
- アメリカのGPS, ロシアのGLONASS、中国のBeiDou(北斗)、EUのGalileo(ガリレオ)、日本のQZSS(みちびき)に対応
 
 
ハードウェア
- セキュリティ機能として「Haven Security Platform」ソフトウェアと「SecureMSM」ハードウェアを搭載 - 指紋認証、虹彩認証、音声認証、顔認証をサポート
 - 急速充電「Quick Charge 4」に対応
- Quick Charge 3.0より20%高速化、充電効率も30%上昇
 
 - オーディオCODEC Aqstic WCD9341と組み合わせてハイレゾ対応
- 32bit 384kHz、SNR 115dB、低歪–105db、DSDネイティブ
 
 - X16 LTEモデムを内蔵。
- 2x2 MU-MIMO IEEE 802.11ac Wave2対応
 - Bluetooth 5対応
 - オプション(外付チップ)でIEEE 802.11adにも対応
 - コンパニオンチップ「WCN3990」と組み合わせてBluetooth, FMラジオ、その他RFも実現
 
 
ソース
Qualcomm Snapdragon 835 chips to ship in commercial devices in 1H17
Qualcomm Snapdragon 835 Mobile Platform to Power Next-Generation Immersive Experiences | Qualcomm
プレスリリース

