デンソーが次世代車載SoCにMIPSコアを選んだ理由
公開日:
更新日: 2017/10/08
デンソーは英 Imagination Technologies(イマジネーションテクノロジーズ)と自動運転時代を見据えたCPUコアを共同研究すると発表した。
車載SoCのアーキテキチャはソフトバンクが買収した英 ARMが主流。
それにもかかわらず、あえてマイナーなImagination Technologiesを選んだ理由は低コストな並列処理が可能だからだという。
自動運転には低コストな並列処理が必要
自動運転というと全体を制御する超高性能CPUが注目されがちだが、
じつはブレーキやパワートレインの制御を個別に行うECUのCPUも大きく変化しないといけない。
車の操縦がヒトから機械に変わるとECUも0.1秒単位からマイクロ秒単位のレスポンスが求められる。
そのためにはECUのCPUも並列処理がないと間に合わなくなる。
MIPSコアはハードウェアマルチスレッド処理が強み
並列処理といえばCPUのマルチコアが一般的だが、
小さく細かい処理が多い車載ECUでは性能が発揮しづらく、
コストパフォーマンスも悪い。
ひとつのCPUコアで並列処理を行うマルチスレッドが適している。
とくにImagination TechnologiesのMIPS CPUコアはハードウェアでスレッドを切り替えるため高速処理が特徴となっている。
低コスト並列処理が車載SoCのトレンドになるか?
デンソーとImagination Technologiesは2016年11月14日に都内で記者会見を開いた。
スライド資料をウェブにも上げればいいのにね。閉鎖的な日本の大企業の鏡です。