おばかさんよね。

真実はこうだ。ニューコア社CEOがトランプ関税を語る。

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3月5日放送のMad Moneyより。
いつにも増してハイテンションなジム・クレイマー節が炸裂した見ごたえのある神回でした。
米鉄鋼大手 ニューコア(Nucor、NUE)CEOのJohn Ferriola氏にインタビューし、トランプ関税の肯定的な見解を紹介しました。

ニューコア John Ferriola氏の見解

鉄鋼とアルミニウムに輸入関税をかけるのはフェア・ゲームです。
ヨーロッパやその他多くの国では、25%以上のVAT(付加価値税、増値税)という仕組みがあり、米国からの輸出品に課税しています。
つまり米国が25%の輸入関税をかけたとしても、これでやっと「おあいこ」なのです。

トランプ大統領はマジ

ジム・クレイマー
「トランプ大統領が輸入関税を発表したのはサプライズでしたか?市場ではトランプ大統領は口先だけで、本当に課税するわけがないと予想する人もいますが。」

John Ferriola
「まったく驚きはありませんし、課税措置は実行されるでしょう。貿易問題はトランプ大統領が立候補時から一貫して主張し、そして入念に調査してきたテーマです。」

中国が黒幕だ

ジム・クレイマー
「テレビではこんな風に解説する識者が多いです。輸入関税はアメリカのパートナーであるカナダやブラジル、メキシコを傷つける一方で、米国の鉄鋼輸入量が少ない中国にはほとんど影響がない、と。これは間違った見方ですよね?」

John Ferriola
「まったくその通りです。中国が糸を引く黒幕です。中国は米国の鉄鋼消費量の3倍近い過剰な供給力を持っています。」
「中国は世界中に鉄鋼を輸出し、様々な形で米国に影響しています。だから関税対象国を中国だけに絞るべきではないのです。」
「2017年の米国内の鉄鋼シェアの27%は、違法もしくはアンフェアな方法で輸入された中国製鉄鋼だ」

消費者の負担は少ない

ジム・クレイマー
「鉄・アルミの輸入関税は鉄鋼産業にだけ利益をもたらし、アメリカの消費者に値上げ転嫁されるので『アンフェア』だと文句を言う人がいます。どう思いますか?」

John Ferriola
「事実を確認すべきです。例えば自動車なら車両価格36,000ドルに対して値上げ影響は160ドル程度、つまり影響は0.5%以下です。缶ビールの場合は1円以下です。」

鉄鋼業は国防に必須だ

ジム・クレイマー
「こんなことを言う人もたくさんいます。鉄鋼は同盟国であるカナダから輸入できる。安全保障の名目で米国の鉄鋼業を保護する必要はない、と」

John Ferriola
「そんなことを言っているから、この30年で米国の鉄鋼業はすっかり駄目になってしまいました。」
「鉄鋼は軍需産業以外にも米国のインフラ、ひいては米国経済そのものを支える重要産業です。」
「中国の鉄で作られた戦車に乗れます?。米国の戦車には、強く、高品質で、アメリカの労働者がつくった鉄が必要不可欠です」

Nucor CEO: Trump tariffs are treating countries how they treat us

あるばかの感想

米国の27%が中国産鉄鋼というソースはどこにも見つかりませんでした。
どうもニューコアのジョンCEOの私見のようです。
虚実ないまぜにして「真実はこうだ」とプロパガンダするスタイルはさすがGHQの国だと思いました。

参考:
米政権、鉄鋼輸入巡り調査 中国念頭「雇用失った」:日本経済新聞(2017/4/21)
中国の鉄鋼の過剰生産能力と米国の通商政策