WiFi/Bluetooth延長ケーブルを自作する方法
水中でアクションカムを使う時の意外な落とし穴。それはWiFi/bluetoothのリモコンが水中では使えないこと!
水中でリモコンを使うためにはWiFi/bluetoothの電波をつなぐ延長ケーブルが必要です。
マリンレジャーで役立つWiFi/bluetooth延長ケーブルの自作方法を調べてみました。
目次
具体的な用途
電波が飛ばない水中や人混みで混信してしまう状況でも、延長ケーブルを使えばWiFi/bluetoothが使えます。具体的にはこんなシチュエーションで便利です。
- プール、海水浴、シュノーケリング、ダイビング、釣り、川遊びなど水中でカメラを操作したい。(bluetoothリモコンやwifiリモートビューアを使いたい)
- 展示会やお祭り、各種イベントなどwifiが混信しやすい環境でも、リモートビューアのカクつき、断線を防ぎたい。
市販品
いちばん手っ取り早いのは市販品を購入すること。
ただ、実質的にルミカ社 Wireless Lineのみで価格もお高め。
中華ガジェットメーカーがGoProオプションとして発売すると思いきや、見当たらず。
かなりマニアックな用途だから需要がないのかもしれません。
ルミカ社 Wireless Line
ルミカ社のWireless Line。6mで実売5000円前後
ルミカ社のWireless Lineはカメラ本体と両面テープで固定し、スマホ(リモコン側)とイヤホンジャックで接続するタイプ。
イヤホンジャックタイプなので簡単に抜き差しできる反面、汎用性がないのが弱点。
bluetoothリモコンなどイヤホンジャックがない機器とは組み合わせできません。
カシオ EAM-6
カシオのアクションカム EX-FR10/FR100には純正アクセサリーがある。
ケースとセットで使う前提なので、残念ながら他の機種には転用できない。
自作する
ルミカのWireless Lineは高いし、リモコンが水中では使えない。
「なければ作ってしまえばいい!」
というわけで、自作する方法を調べてみました。
じつはすごく単純で、同軸ケーブルの両端のシールドをむいて、受信アンテナとするだけです。
ポイントはシールドをむく長さ。ここでアンテナの特性が変わります。
てっとりばやいのはアンテナ長を1/2波長にする方法。
WiFiもBluetoothも2.4GHz帯の無線信号です。
2.4GHz=波長は12.5cmなので、1/2波長は6.25cmとなります。
シールドを6.3cmくらいに少し長めにむいたあと、ケーブルをカットしたほうが調整しやすいでしょう。
シールドをむいた部分が受信アンテナとなります。
ここをスマホ、カメラ、リモコン等に貼り付ければOK。
うまく動かない場合は貼り付ける場所を試行錯誤してみてください。
なるべく送信アンテナに近い所に貼り付けたほうが効果的です。
セロハンテープで貼り付ける位置を仮決めして、お風呂の浴槽に沈める等で動作チェック。
うまく動きましたか?
さらに、ケーブルの先端をグルーガンで固めてから両面テープやマグネットを組み合わせると、取り外ししやすくなりますよ。
仕組み
水中では電波が飛ばないため、また、人混みでは混信してしまうため、カメラとリモコンの距離が少しでも空いてしまうと、WiFi/Bluetoothが使えなくなります。
そこでWiFi/Bluetoothの信号を同軸ケーブルで延長してあげれば、まるでカメラとリモコンを密着させたのと同じ効果が得られるのです。
部材一覧
同軸ケーブル
テレビ用の同軸ケーブルでも動作的には問題ありませんが、太すぎて折り曲げにも弱いです。
扱いやすく価格も手頃なMIL規格RG174(JIS規格1.5D-2V相当)あたりがおすすめです。
ケーブルストリッパー
同軸ケーブルのシールドをむくためにケーブルストリッパーがあると便利です。
器用な人ならカッターナイフやニッパーでもいけますが、長さを微調整したり、同じ作業を繰り返すことが多いので、この際、ケーブルストリッパーを買っておくと捗りますよ。
グルーガン
ケーブルの先端はむき出しだと折り曲げのストレスで断線しやすい。
両面テープを貼り付けしやすくするためにも、グルーガンで固めておくとGOOD。
両面テープもしくはマグネット
参考
水中でも陸上でも使えるWi-Fi延長ケーブルがとても便利
GoPro Underwater Wi-Fi cable setup